ベネチアは寒い
オランダは北国なので寒くても我慢できます。いや、我慢は出来なくても、まぁ仕方がないと諦めがつきます。
なのにベネチアはアドリア海に面してるのに、どうしてこんなに寒いんだ!!!
北国の民としては、たとえ冬であってもイタリアに暖かさと太陽を求めているのです。なのに寒いなんてあんまりです。
空港からボートでベネチアに向かうにつれ、上り調子の私のテンションとは裏腹に、気温だけは下がりに下がり。。。ベネチア本島に関しては、たぶんオランダより寒いです。
そんな中 、寒さに耐えて行ってきたのが、S.M.デッラ.サルーテ聖堂(上の写真のドームの建物)と、ペギー・グッケンハイム美術館(寒くて手袋を外せなかったので写真なし!)
S.M.Dサルーテ聖堂(どんどん短縮されとる!)は建物自体の美しさもさることながら、宝物館にあるティツィアーノとティントレットの絵が素晴らしかったです。
写真撮影が禁止だったのでwikiから写真を拝借しようと思ったのですが、なぜかティツィアーノの作品リストに見たらずなので、ご自分で検索をお願いします。
ティツィアーノのイサクの犠牲は、画集とかでもよく見かけるアレです。イサクの翻る衣装が劇画チックで、バロックの先取り感がありますね。
イサクの息子の代わりに生贄にされる羊のとぼけた顔が、作品全体に漂う緊張した雰囲気を一気に和ませます。
ティントレットのカナの婚宴は印象的な構図で、キリストたちが宴会をしているテーブルが画面左側に押し込めらており、遠近法の消失点も中央からずれた位置にあります。
正面から見るより、右斜め前から見たほうがしっくりする気がするのは私だけ?ご本人は何を思ってこの構図にしたんでしょうか?
もう1つのペギー・グッケンハイム美術館は、ルネサンスのベネチア派なんて知るか!という勢いで、20世紀のアートを展示している美術館です。
名前から察せられる通り、ペギーさんが作り上げたコレクションです。ニューヨークの富豪一家の女性らしいのですが、1日1作品を目標に美術品を集めていたんだとか。どんだけお金持ちなんだ!
ただし、彼女の美術好きはただのセレブの道楽ではなく、戦時中でも、ナチス侵攻下でもとりあえず毎日1品を買い求めてたという筋金入り。これには買われた方のアーティストも「え!?今このタイミングで買ってくれるの!?」と驚いたんだとか。浮まさに世離れですなぁ。
つづく